上からタス
タス:疲れたー ここで一休みしますか☆
オバー:若いの、遠くからやってきたのかい?
タス:ビックリした!! オバーさん突然あらわれないでくださいよ!!
オバー:そういわれても、ここはアタシの巣だし、急に入ってきたのはアンタだし、アタシの方がビックリしていいんじゃないのかねw
タス:そ、それは失礼しました。ボク先ほどこの島についた一羽渡り鳥のタスと申します。オバーさん、この辺りに住んでいるキジムオバーさんご存じじゃないですか⁉
オバー:アタシだよ☆
タス:おぉー 神様、この偶然の導き感謝します!!
オバー:なんかまた変な奴がきたね… でアタシに何のようだい⁉
タス:ボクの未来を占ってもらえませんか⁉
オバー:…さては吟遊詩鳥の知り合いかい⁉
タス:ハイ☆
オバー:…まぁいか、それじゃせっかくだし「佐敷の海」へ案内してあげるから、そこで詳しい話聞かせてね
タス:ありがとうございます!!
【佐敷の沖海レビュー】

佐敷のメインストリート、国道331から海側のサトウキビ畑を超えた先ある海岸線。ここがオバーがタスを連れてきた「佐敷の海」です。
湾というには小さいスケールのこの海は、築島干潟や佐敷干潟を有し、県内でも有数の干潟地帯として有名。小さくとも豊かな海が広がっているのです。
この豊かな干潟の海を目指してやってくる渡り鳥も多く、県内外から大きな望遠レンズを持ってやってきたバードウオッチャーの姿を見ることもできます。
タス:ボク今付き合っている彼女がいるんですが、お互い価値観が違ってて、このまま一緒になっていいのかなって
オバー:それを占って欲しいんだね
タス:はい
オバー:例えばどういうところが違うんだい?
タス:そうですね、ボクは何事も計画たてて完璧にこなしたいタイプなんです
オバー:そんな感じだねぇ
タス:彼女は行き当たりばったりっていうか、考えないっていうか、その日の気分で予定もコロコロ変わるんですね
オバー:振り回されてるってことかい?
タス:いや、そこはキッパリ断ってボクの立てた計画に沿ってもらってます

オバー:いつも?
タス:いつもです☆
オバー:彼女怒らないの?
タス:怒らないですね
オバー:なぜ怒ってないっていえるんだい?
タス:ボクの立てた計画は十分彼女のことも考えて抜いた計画ですし、不満はないと思うんです
オバー:別れな
タス:えー、何でですか⁉

オバー:アンタは彼女から一方的に「赦し」をもらってるくせに、そのことに感謝が見られない。相手のことを思いやれない関係は終わらせた方がいいのさ
タス:それはひどいんじゃないですか⁉ ちゃんと彼女の幸せを考えてるし、そのためにいつも計画たてているんですよ。
オバー:でも彼女の意見をその計画に取り入れることはないんだろ⁉
タス:ありません、いけませんか?
オバー:タス、彼女が自分の意見を押し付けてきたら嬉しいかい?
タス:そりゃ嫌ですよ
オバー:じぁあ彼女がアンタの立てた計画を嫌じゃないってなぜいいきれるんだい?
タス:それは彼女の方が年下だし、ボクの方がずっと経験あるんですよ。
オバー:あのね、年齢だけで自分の方が上の立場だなんて思うのは子供の考え方だよ

タス:子供の考え方…し、失礼だな
オバー:いいかい、自分の意見を持つのはいいことだし、それをダメだっていってるんじゃないの。自分の意見しか認めないことがいけないっていってるのよ
タス:…
オバー:あなたの彼女はねとてもいい子よ。普通の感覚のメス鳥だったらアンタなんかとっくの昔にぶっ飛ばさてるわよ。
タス:そ、それはコワいです…
オバー:でもアナタの彼女はそんなあなたを受け入れて「赦し」てくれているの。すでに母の領域よ
タス:彼女はお母さん…確かにそんな感じですね…
オバー:下に見える干潟見てごらん、私たち渡り鳥の仲間がたくさんいるでしょ?
タス:ホントだいろんな鳥たちがきてますね
オバー:この豊かな海はね、私たち生き物にとってお母さんなのよ。どこからきても、どんなことをしてても、私たちがここにいることを「赦し」てくれるのよ

タス:海はお母さん…なんか思い出しました
オバー:なにをだい?
タス:彼女を好きになった理由です。彼女僕だけじゃなく誰のことも否定しないんですよ。うそでしょっていうくらい
オバー:「赦し」の達人だよ、アタシにもマネできないくらいのねw
タス:ボクはそんな彼女にいつの間にか甘えたてんですね…
オバー:で、別れるんだろうね?
タス:いくら当たる占い師でも、意見聞く必要はないですよね⁉
オバー:もちろんさ、でも…
タス:今の僕じゃダメですよね。もっと大切にしたいんで彼女の話いっぱい聞いてあげたいと思います!! 占ってくれてありがとうございます!!
オバー:占った覚えはないが、まあいいでしょw
END