シルミチュー


ソウがもらった宝物


ソウ:こんにちはー こちらにキジムオバーさんはいらっしゃいますか?

オバー:ハイハイハイー アラ、久々にベッピンさんのお客様だね

ソウ:始めまして、私はソウっていいます。この島にいくならキジムオバーさんに会いにいくといいって聞いてやってきました。

オバー:占いしてほしいって話じゃないよね⁉

ソウ:いえいえそうじゃなくて、この島にある「シルミチュー」ってところを案内してほしいんです。

オバー:あぁー あそこね☆ いいわよ。これからいってみる?

ソウ:ハイ、よろしくお願いします。



【シルミチューレビュー】

ソウがオバーに頼んで案内してもらった「シルミチュー」は、うるま市の海中道路を経由して行くことのできる離島、浜比嘉島にあるパワースポットです。

沖縄の神話に出て来て神様に、女神であるマミチューと男神であるシルミチューがいるのですが、このシルミチューは男神が宿る場所。そういわれてみれば…といったシルエットが印象的ですw

県内外からも子宝のご利益を求めてやってくる人が多く、中には近くの公民館で鍵を借りて、パワースポットの本体となる洞窟をお参りする人もいたりするんです。



ソウ:上から見ると小さいけど、近づいて見るとけっこうゴツゴツした岩ですね

オバー:そうね、岩全体のフォルムもゴツゴツしてるしね

ソウ:ここ、ずっときたかったんです

オバー:この岩はご神体だからね

ソウ:やっぱりご存じだったんですね

オバー:子宝に恵まれない夫婦がよくくるのよ。わざわざ海を渡ってくる人間も多いから。

ソウ:でもワタシは子供が欲しいわけじゃないんです

オバー:なぜだい⁉

ソウ:親に恵まれなかったからかもしれません。





オバー:親に恵まれない?

ソウ:私の親、凄いワガママで、子供を自分の所有物のように扱うんです。

オバー:所有物?

ソウ:子供のころから私がやりたいってことにことごとく反対するし、気分次第でいうこともコロコロ変わってとても疲れるんですよ。

オバー:それはつらいね…

ソウ:自分にもあの親の血が流れてて、私が同じことを自分の子供にしてしまったらと思うと子供はいらないかなって。

オバー:旦那はそれでいいのかい⁉

ソウ:私の想いを尊重してくれてますけど、ホントは凄い子供好きなこと知ってるからもうしわけなくて…

オバー:なるほどね…





ソウ:私の親も「子供はまだか」ってしょっちゅう聞いてくるし、なんか私だけ悪者みたいで…

オバー:親と離れたところで旦那とだけ暮らせないの?

ソウ:そうしてるんですが、何かにつけ呼びつけられるんです。

オバー:親が嫌いになりきれないんだね。

ソウ:あんなワガママな親ですけど、私を生んでくれたことには感謝してるんですよ。

オバー:どんなとこに感謝してるんだい?

ソウ:いつも私が知りたいことを質問したら、一緒に考えてくれました。

オバー:それから?

ソウ:いつも寝るときに子守唄を唄ってくれました

オバー:唄が好きになったでしょ⁉

ソウ:はい、おかげで私も歌うことが大好きなんです





オバー:他にもあるかい⁉

ソウ:寝ると気に背中を掻いてくれたりとか、大好きな餌を持ってきてくれたりとか

オバー:いっぱいいろんなことしてくれたんだね

ソウ:はい

オバー:親御さんの尊敬はできないけど大好きなんだね

ソウ:…はい、期待に答えられない自分って、ホントに親にとって価値があるのかなって…

オバー:馬鹿だね、そんなの価値があるに決まってるじゃないか

ソウ:そうでしょうか…

オバー:親御さんはね、ソウが生まれてきてホントに嬉しかったんだよ。その幸せを感じて欲しいのよ。ことばのチョイスは下手みたいだけど、ソウを責めてるわけじゃないと思うわ。





ソウ:でも、いつもケンカばかりしてますよ⁉

オバー:ケンカって好きな相手だからすることもあるでしょう⁉

ソウ:…自分の想いが伝わらないから…ですか⁉

オバー:思い当たるとこあるんじゃない?

ソウ:…あります…

オバー:旦那ともw

ソウ:しょっちゅうですw

オバー:親御さんも「赦し」てごらん

ソウ:そうですね、私も旦那には「赦し」てもらってますもんね。

オバー:その「赦し」いつか親御さんから返ってくるから

ソウ:倍返しで返ってくるといいな…

オバー:そこも親御さん譲りなんじゃない⁉w

ソウ:ですねw なんかすっきりしました。

オバー:お役に立ててなにより

ソウ:ありがとうございます! 今度来るときは家族で遊びにきますね☆!

オバー:家族ねw 楽しみに待ってるからね!!



END