ライの弱さ
ライ:こんにちはオバーさん、「水納島」へはこっちの方角であってますか?
オバー:おやおや、カワイイ渡り鳥さんだね☆ 水納島に行くのかい?
ライ:はい、知り合いの吟遊詩鳥さんにいいところだよって教えてもらったんです
オバー:吟遊詩人ではなく…?
ライ:吟遊詩鳥です
オバー:そいつ、ちよっとキザな一羽渡り鳥じゃないかい?
ライ:そう思ったんですが、彼曰く、吟遊詩鳥なんだそうですw
オバー:なるほどねw せっかくだから水納島まで案内しあげようか?
ライ:いいんですか⁉ ぜひお願いします!!
【水納島レビュー】

オバーとライがやってきた「水納島」は、沖縄県北部、本部町に属する離島の一つで、船で手軽に遊びにいける離島として人気です。
もともとは沖縄のパワースポット「御嶽」の一つでしたが、人が移り住んだことを機に有人離島として現在にいたっています。
サンゴに囲まれた島の周りでは、海鳥や渡り鳥が魚の群れを追いかける光景もよく見られ、大自然を満喫しながら海を楽しみたいなら、いって損のない離島といえるでしょう。
ライ:この島、面白い形してますねー
オバー:そうだね、欠けた月みたいな形よね
ライ:わたしには人間の手がなにか捕まえようとしてる形に見えます
オバー:そういわれてみるとそう見えてくるから面白いね☆
ライ:ですよね☆ ところでオバーさん、もしかしてキジムオバーさんですか?
オバー:そうだけど、どうして知ってるの? もしかして…
ライ:はい、吟遊詩鳥さんが、沖縄に面白いオバーがいるって教えてくれたんです
オバー:面白いオバーねw 誉め言葉と受け取っておこうねw
ライ:もちろん誉め言葉ですw

オバー:はいはい、それでどうしたんだい⁉ ライはワタシを訪ねてきたんだろ?
ライ:そうなんです、実は今いる渡り鳥チームが大変なことになってるんです。
オバー:大変なことって?
ライ:最近同じルートを飛んでる別の渡り鳥のチームと合流したんですか、もともといるメンバーとあわなくて…
オバー:どうあわないんだい⁉
ライ:もともといるメンバーはのんびりしてて、チーム内の役割分担もおおざっぱだったんですが、合流したチームのメンバーは皆さんしっかりしてて、頼りになることが多いんです
オバー:じゃあ問題ないんじゃないの?
ライ:ところがですね、元メンバーはそれで居心地悪いみたいなんです…

オバー:なるほどねw ライはどうしたいの?
ライ:みんなで仲良く旅ができればいいと思ってます…
オバー:そのためになにができると思う?
ライ:両方の話を聞くくらいですかね…
オバー:メス鳥的な発想でいいねw でもね、聞いたうえで何も意見できないっていうのは、なにも考えてないのと同じよ
ライ:こんなに悩んでるのにですか?
オバー:悩んでるだけでは前に進めてないでしょ?
ライ:…確かに進んでません…
オバー:どうやったらお互いがうまく協力できるか、それをライの意見として皆に伝えた方がいいと思うけど?
ライ:そうすると、どちらからもわたしが嫌われるような気がして…

オバー:ライの悩みの正体はね、自分の弱さなのよ
ライ:…
オバー:でも無理に強くならなくていいのよ
ライ:えっ⁉ いいんですか?
オバー:いいわよw 仲間がバラバラになったとしても、生きてゆけないわけじゃないし、自分から逃げ出して一羽渡り鳥にだってなれるじゃない。
ライ:いってることはわかりますけど、それじゃ無責任じゃないですか⁉
オバー:これはチームみんなの問題でしょ? アナタだけで解決できることではないでしょう
ライ:そう…ですね…

オバー:強くなることも大切だけど、ダメなら逃げたっていいの。
ライ:逃げたっていい?
オバー:そうよ、自分の弱さを「赦す」ことができて、初めて強くなれるの。
ライ:逃げる自分を赦すことでで強くなる…なんか面白いですね
オバー:ライはさっきこの水納島を人の手が何かを捕まえようとしてる形といったわよね?
ライ:はい、オバーさんは欠けた月みたいね、といってました
オバー:私たちはね、同じものを同じ時間の見ていても同じように感じるとは限らないの
ライ:たしかにそうでした

オバー:だからね、ライが悩んでることだって、みんなは違う見方をしているかもしてないの
ライ:どれが正解というわけではなく、どれも間違いじゃない
オバー:そう考えるとね
ライ:なんとなくいろんなことを「赦し」ていけそうです!!
オバー:自分への「赦し」も忘れずにね☆
ライ:はい、今日はありがとうございました!! 帰ったら吟遊詩鳥さんにお礼してきますね☆
オバー:それはせんでええよw
END