マリブビーチ


終わりが見えないイノ


イノ:オバー!! キジムオバーはいるか⁉

オバー:いるけど、初対面の相手にずいぶん失礼だね。どこのどいつだい⁉

イノ:これはすまない。俺はイノといってある渡り鳥チームに属してるんだけど、オバーの意見を聞きたいことがあるんだ。

オバー:ワタシの意見をききたいねぇ。

イノ:ダメかな、頼むよ。

オバー:しかたないね、今から「マリブビーチ」行くところだったから、道すがら話を聞いてあげる。それでいい?。

イノ:ありがたい、よろしく!!



【マリブビーチレビュー】

イノとオバーがやってきた「マリブビーチ」は恩納村にある天然ビーチです。国道58号線から一本海側に入る県道6号線沿いにあるためアクセス性も良好。

サンゴのリーフ内にあるため、干潮時には歩いてリーフ散策を楽しむことができますし、満潮時には手軽にシュノーケリングを楽しきことができます。

沖縄にあるのにマリブというのもなかなか不思議なネーミングですが、千葉にあるのに東京にあるフリをしている某夢の国があるので、細かいことは気にしない気にしないw



イノ:俺、こう見えて生まれながら病弱なんだよ

オバー:確かに病弱には見えないね。態度も偉そうだし

イノ:なんだとオバー⁉

オバー:もう帰るのかい⁉ 話聞かなくていいならワタシは助かるけどさw

イノ:…す、すまない。つい頭に血が上っちまって

オバー:いいでしょ、それじゃ話を聞かせておくれ。

イノ:俺、病弱だから、普通の渡り鳥チームについていけなかったんだよ

オバー:例えばどんなコトがついていけないの?





イノ:なんかこう、チームではそれぞれ役割を与えられるんだけど、どれもこれもこなすことができないんだ。

オバー:それはチームも困るわね。で、いままでどうやってきたの?

イノ:自分にあったサポートが受けられるチームを探してきたんだ。

オバー:なるほどね、それで⁉

イノ:その結果、理想のチームに巡り合ったんだ。

オバー:理想のチーム⁉ どういう風にいいの⁉

イノ:俺が苦手なことをしなくていいとか、俺のやりたいことをサポートしてくれるチームなんだ。

オバー:それはまた珍しいチームがあったもんだね。





イノ:なんでも俺みたいに上手くいかないヤツが集まって、互いに不得意なところを補っていこうっていう方針だって。

オバー:いいチーム見つけたじゃないか

イノ:ところがだよ、チームに入ってみたら大違いでさ、俺のやりたくないことをさせるし、サポートもしてくれない。ひどいチームなんだ。

オバー:ふーん… それで⁉

イノ:それでって、そう思うだろ⁉

オバー:思わないね。

イノ:どういうことだよ⁉

オバー:まず、イノはワタシのところにチームを離れて一人で飛んできたんでしょ⁉

イノ:それが悪いのかよ!!

オバー:悪くはないけど、病弱ならそもそも一羽で長距離飛んでこれないでしょ⁉

イノ:…そりゃそうだけど…





オバー:それと、今のチーム。イノ以上に病弱な仲間がたくさんいるんじゃない⁉

イノ:…い、いるけど…

オバー:イノはそんな仲間に比べると、ずっと体力もあるように思うのだけど違う⁉

イノ:…その通りだけど… でもそれならチームリーダーが全てフォローするべきでしょ!!

オバー:アナタがリーダーだったら、そういわれて喜んで引き受ける⁉

イノ:…

オバー:いい、苦手なことがあることは悪いことじゃないけど、そこから永遠に逃げられるわけじゃないの。

イノ:…

オバー:それにね、同じような仲間を求めてそういったチームに所属した場合、自分だけを特別扱いしてもらえるなんてないのよ。

イノ:…





オバー:嫌なことから逃げて、逃げて、逃げ続けた先でまた逃げたくなる。

イノ:…いつまでたっても終わりがこないんだ…

オバー:そう、必ずどこかで嫌なことに向き合わないといけなくなる。

イノ:…俺は逃げてるのかな…

オバー:逃げてるわね。しかも自分だけが弱い存在だという前提でそれを武器にしようとしてる。

イノ:…

オバー:ワタシのところにきたのも、話を聞いて同意してもらえたっていうお墨付きが欲しかったんでしょ⁉

イノ:…





オバー:このビーチ、大通りに面してるけど人間からすると見つけにくいところなのよ。

イノ:…そういわれてみればそうだな

オバー:こういう隠れ家的なところって特別な感じがするものだけど、よくよく考えるとこの島のどこにでもある砂浜の一つなの。

イノ:…特別に見えるけど、特別じゃない…

オバー:そう、結局どこにいっても、どこで暮らしても、普段から抱える悩みをそれだけで変えることはできない。あくまでも変わるため、変えていくためのきっかけなのよ。

イノ:…自分から変わっていかないといけない…

オバー:わかってるけど、それを認めると負けた気になるのが怖いんでしょ⁉

イノ:…かもしれません

オバー:負けていいのよ

イノ:えっ⁉

オバー:だって自分が楽に生きられるなら、勝敗なんて関係ないじゃない。

イノ:楽に生きることを優先する…か…





オバー:ただし、楽に生きることを自分以外の誰かにも認めてあげないとだめね。

イノ:ゆずり合うってこと?

オバー:それでもいいけど「赦し」あうの方がよりいいわね☆

イノ:「赦す」ですか…難しそうだ。

オバー:そうね、一番難しいことかもしれないけど、とりあえず丁寧に話すことから始めてごらんなさい。

イノ:丁寧に話す… それだけでいいんのか?

オバー:「それだけでいいんですか?」ほら、いってみて☆

イノ:「それだけでいいんですか?」…

オバー:柔らかくなったでしょ⁉

イノ:…ですね… なんかこれならできそうな気がしてきた!!

オバー:「気がしてきました!!」w

イノ:すんません、いや「すみません」ですねw

オバー:大丈夫かな?

イノ:できそうなところから頑張ってみます!! 今日はありがとうございました!!

オバー:よくできましたw また遊びにきなさいね♪



END