吟遊詩鳥シチ
シチ:そこのお嬢さん!! ちょっといいですか⁉
オバー:お嬢さん⁉ アンタ目がおかしいのかい?
シチ:見知らぬ女性に声をかけるときの礼儀ですよ☆
オバー:礼儀ねw で、なんのようだい⁉
シチ:この辺りに住んでいるキジムオバーを訪ねてきたんですけど、どちらにお住まいかご存じですか?
オバー:ご存じもなにも、すぐそこだよ
シチ:あちらですが⁉ 案外小さな巣に住んでらっしゃるんですねぇ
オバー:小さい巣で悪かったわね
シチ:あれ⁉ もしかして…
オバー:アタシになんのようだい?
シチ:し、失礼しました、わたくし一羽渡り鳥をしておりますシチといいます!!
オバー:一羽渡り鳥⁉ またずいぶん変わりもんだねw
シチ:そうかもしれませんw じつは風の噂でオバーのことを知りまして、訪ねてまいりました☆
オバー:どんな噂よw
シチ:とても口の悪いオバーwww
オバー:wwwあんた面白いね、いいでしょう。それじゃ「浜比嘉大橋」でも案内してあげるから話を聞かせてごらん。役に立つかはわからいけどねw
シチ:よろしくです!!
【浜比嘉大橋レビュー】

シチを連れだってオバーがやってきた「浜比嘉大橋」。沖縄の神話を宿す離島の一つ、浜比嘉島へのアクセスを大きく変えた平成生まれの橋になります。
この橋が完成して以降、浜比嘉島を訪れる観光客も上昇。対岸の橋のそばにはコンビニもでき、ビーチパーティーのスポットとして県民に親しまれています。
距離は約1.4キロと長いですが高低差が少ないため歩きやすく、橋を渡りながら歩いて海を眺めるには絶好のスポットといえるでしょう!!
シチ:オバーも一羽渡り鳥だったんですよね⁉
オバー:最近の風の噂はそんなことまで知ってるんだね
シチ:ボクのあこがれ、サシ先輩から聞いたんですよ
オバー:サシかw あれもずいぶんハネッかえりだったからねw
シチ:みんなと群れで飛ぶより、自由にどこにでも行きたいところに飛んで行くことにあこがれて、一羽渡り鳥になったんですが、最近そんな毎日に疲れてしまったんです
オバー:そりや全部自分でやるって大変だからね
シチ:オバーは今でも一匹渡り鳥なんですか?
オバー:もう長いこと大きな海を超えてないねw でも一羽ではあるね
シチ:さみしくなったりしません?
オバー:まぁ、こうしてアンタみたいな変わり者がやってくるから退屈はしないねw

シチ:ボクのところには誰もきてくれないんですよ…
オバー:そりゃワタシ一羽渡り鳥なんだからしかたないでしょw
シチ:でもサシさんとこにはキレイな嫁さんきてるじゃないですか⁉
オバー:シチはパートナーが欲しいんだ?
シチ:い、いけませんか⁉
オバー:ぜんぜんいいんじゃないw
シチ:ボクはどうすればいいんでしょうか?
オバー:一羽渡り鳥やめればいいじゃない☆
シチ:えー⁉ 今さらどこかの渡り鳥のチームに入るってカッコ悪いですよ
オバー:じゃぁ一生、一羽渡り鳥の一人やもめだね
シチ:いやだー

オバー:ほら、浜比嘉大橋についたよ
シチ:もっと大きい橋の方がカッコよかったな
オバー:海中道路ねw でもシチに見せたいのはこの橋の先にある、浜比嘉島なんだよ。
シチ:普通の離島じゃないですか?
オバー:この島の名前の由来が面白くてね、そもそもこの島に住んでいる人間は、「浜」って場所と「比嘉」って場所にわかれて住んでいたんだよ
シチ:それを併せて「浜比嘉島」、普通じゃないですか?
オバー:と思うでしょ⁉ とかろがこんな小さな島なのに、この2つの地域はほとんど交流なかったんだって
シチ:うそでしょ⁉

オバー:ホントよ、その証拠に今でもそれぞれの地域に港があるんだからw
シチ:ほんとだー 空から見るとよくわかりますねー
オバー:でもね、この浜比嘉大橋ができてから、どちらからともなく島を盛り上げようって交流が活発になったんだってさ
シチ:橋ってすごいんですねー
オバー:シチは橋になりなさい
シチ:無理ですよ、そもそもあんなに大きくなれるわけないじゃないですか?
オバー:そうじゃなくて、一羽渡り鳥でしか知らない知識を使っていろんな渡り鳥仲間と交流し、そのネットワークを繋げて行く役割を引き受けるの。

シチ:渡り鳥仲間の橋になる…なんか面白そうです!!
オバー:一羽渡り鳥っていき方だって間違いじゃないのよ。でもそういう生き方で得たいろんなものを、あなただけで終わらせてはもったいない。
シチ:そっか、誰かに伝えることで、ボクの生きた証にもなるんですよね?
オバー:そういうこと☆
シチ:よし、一羽渡り鳥っていうのやめて、今日から吟遊詩人渡り鳥って名乗ります!!
オバー:どういうこと⁉
シチ:こっちの方がモテそうだからw
オバー:下心あるのも赦すw
END