ミイの武器
ミイ:オバー、オバー、オバー!! キジムオバー
オバー:朝から騒がしいわね… あら近所の子供じゃやないわね? どちら様?
ミイ:はじめまして、今朝海を渡って沖縄にきたマニの友達のミイっています!!
オバー:あー マニが話してたいつもすごいパワフルな友達ってあなたなのねw
ミイ:元気だけがとりえですw
オバー:www どころで今日は何のごようかしら?
ミイ:マニが最近わたしに負けないくらい明るくなってたんで、昨日理由をきいたらオバーに話聞いてもらったって聞いて飛んできました!!
オバー:昨日聞いて今日ついたの⁉ すごい行動力じゃない!!
ミイ:へへへ、すごいでしょw
オバー:それじゃ今日はゆっくり休んで、明日飛びながらお話を…
ミイ:今すぐがいいです!!
オバー:でも疲れてるんじゃない?
ミイ:大丈夫です!! 疲れてません!!
オバー:しょうがないわね、それじゃ「冨着ビーチ」に行きながら話を聞かせてもらうわね。まだ飛ぶ体力残ってる?
ミイ:まかせてください!!
【冨着ビーチレビュー】

県内でも数少ないロングビーチの一つでもある冨着ビーチ。恩納村の入り口にあたるこの地域は、リゾート開発も積極的に行われ、多くの観光客が訪れることでも有名です。
緑色をした葉っぱが一部を覆っていますが、実はグンバイヒルガオという沖縄の海の植物。青い空とエメラルドグリーンの海に白い砂浜と非常にマッチし、天然ビーチの良さが今も楽しむことができる特別なビーチといってもいいでしょう。
ただし、国道58号線の道沿いにあるためアクセスはいいのですが、天然ビーチであるため専用の駐車場がないことから、レンタカーで県内を周る方は要注意です。
ミイ:オバー、わたしマニがすごくうらやましいんです。
オバー:どういうところが?
ミイ:なんかすごく得してるんです
オバー:得してるって?
ミイ:だってマニは美人だし、いつもオス鳥たちに優しくしてもらってるし、同じメス鳥なのに、すごく差があって…
オバー:なるほど、自分に持ってないものをもってるマニがうらやましいのね?
ミイ:だって不公平じゃないですか!!
オバー:どうして?
ミイ:生まれ持ったものって変えられないし、最初から持ってるなんてズルいと思うんです
オバー:そっか、で、ミイはどうしたら自分が得をするかを知りたいの?
ミイ:はい

オバー:なんで得をしたいの?
ミイ:得するのはいいことじゃないですか?
オバー:でも生まれながらの持ってるものが違うから、そこで得することはもうないわよね?
ミイ:…ですね、だからわたし、唯一自信をもってた元気を武器にしてたんです
オバー:ところが最近マニが元気になってきたから、その武器さえもなくしちゃったか…
ミイ:マニはズルイです…
オバー:そろそろ着いたわね、ミイ、下の冨着ビーチ見てごらんなさい

ミイ:長くてきれいな砂浜ですね
オバー:でしょ、昔からこの島の人たちが海水浴といったらここの砂浜に集まるよの
ミイ:海もきれいだし、ここで暮らす人達はすごく得してますよね
オバー:残念、ミイが思うほど得してないんだなー むしろ損してる感じね
ミイ:こんな素敵な環境で住んでるのに損してるんですか?
オバー:ミイは自分の巣の周りにたくさん渡り鳥仲間が遊びにきたら嬉しい?
ミイ:嬉しいです!! すごく楽しそうじゃないですか!!
オバー:それじゃ毎日そういった状況になったらどうかな?
ミイ:それはウザイですね
オバー:そうよね、ここで暮らすってことはキレイな海を毎日眺められるといった「得」と引き換えに、いつくるかもわからない人が近所にやってくる毎日を受け入れらねきゃいけない「損」もあるのよ
ミイ:得と同時に損もあるんだ…

オバー:そういうこと、それに自分の得を追求し続けることも問題ね
ミイ:どういうことですか?
オバー:ミイは自分が得したいから「元気」を武器にしてたのよね?
ミイ:はい
オバー:で、元気に振舞うことで、マニ以外の仲間はどういう反応してるかしら?
ミイ:…ウザイっていわれてます…
オバー:「得」するために使ってたはずの武器で「損」してるでしょ?
ミイ:…してますね
オバー:そんな自分嫌いでしょ?
ミイ:大嫌いです…

オバー:マニはね、あなたことすごく嬉しそうに自慢してたわよ
ミイ:?
オバー:わたしは頭でっかちで考えすぎて身動き取れないのに、友達は失敗することも考えないで、しっかり自分を主張して自由に生きている。
ミイ:…
オバー:彼女のような強さが欲しい。ってね。
ミイ:…でもわたしは何も持ってないし、マニにみたいにはなれない…
オバー:ミイはミイになればいいのよ
ミイ:ミイはミイになる?
オバー:それはマニにもできないことなのよ。
ミイ:今のままでいいってことですか?
オバー:嫌いな自分がいることは悪いことじゃないの。大切なのはその嫌いな自分の存在を認めてあげること。
ミイ:認める…それで前に進めますか?
オバー:進みたいと願うのであれば必要ね
ミイ:むずかしそう…

オバー:簡単よ☆ 赦せばいいの、この海のように自分以外の存在を否定しない。そうすることが自分を「赦す」ことにつながるの。
ミイ:赦す…
オバー:ミイはマニの嫌いなところしかないの?
ミイ:そんなことはないです。いつもわたしのワガママに付き合ってくれるし、一緒にいると楽しいです。
オバー:ほら、ミイは自分に都合のいいマニは赦してて、都合の悪いマニを赦してないだけなの。
ミイ:あっ…
オバー:「赦し」はね損得なしでいろんなことの存在を認めることなの。この海みたいに誰がきても受け入れる。
ミイ:オバー、わたしにできるかな…
オバー:できない理由を探さ無ければ、いつのまにかできるようになるものよ☆
ミイ:ホントですか?
オバー:友達が証明してくれてるじゃないw
ミイ:あーーーーーーーーーーーー!!

オバー:さて、そろそろ巣に帰ってご飯にもしましょうか
ミイ:ごめんなさい!! もう帰ります
オバー:wwwホントにミイは落ち着きないわねwww
ミイ:すいません、少しではやくマニにあいたくなっちゃったwww
オバー:はいはい、仲良くするんだよ
ミイ:今度はマニと二人で遊びにきますねー
オバー:ミイはまるで台風だね☆
END